1章 はじめに
天気、気候など大気の振る舞いは人間生活に 深く結びついている。このように、太古より我々と深く関わりを持っている大気は、19 世紀
まで、地球表面のごく近くの大気に限られていた。
しかし19 世紀の終わり頃から、遠い空の彼方
の超高層大気も我々と深く関わることになった。それはマルコニーが大西洋横断の無線(電波)通信に成功したからである。
この偉業は科学上、興味ある大問題を投げか けた。光と同様に、直進する筈の電波が、互いに見通す事のできない球面の地球上の遠距離に
あるヨーロッパから米国まで、なぜ、到達できたのか。
これは地球を取り囲む大気の特異性に よるのであろうか。この疑問を見事に解消させたのは、英国の物理学者アップルトンによる電離層の発見であった。
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