はじめに
日本では「科学技術」という四字の熟語が定着していますが、実は科学と技術とは全く違うものです。日本ではそ
れが誤解されていて、科学技術というと一つのもので、すぐに何かの役に立つもの、というかたちで使われています。
しかし、実は科学と技術とはもともと誕生の経緯も違いますし、その目的も違います。科学と技術の違いを理解しなければ、それぞれの発展が望めないと考える
次第です。
そこで本日は、科学と技術がどのように違うかというこ とについてお話しします。まず、科学と技術というのはと
ても大きなテーマですので、1時間でお話しできることで はないのですが、その中で特に、どうやってこの二分野が
誕生してきたかということと、もうひとつ、科学・技術と 日本人との相性はどうかということについてお話しします。
科学も技術も日本のものではなく、両方ともヨーロッパ から明治以後にやってきたものですからヨーロッパ文明の
所産であると言えます。それでは、ヨーロッパ文明という
のは何に基づき、何から出発しているかというと、ヨーロッパと聞いて我々がすぐに頭に浮かべるものが三つありま
す。一番古いのはユダヤ文明、その次がギリシャ、ローマと続きます。 |